機構運動工学研究室
Mechanism and Motion Engineering Laboratory

足・脚による操作

足・脚には多くの関節があり様々な動作が可能ですので、その動作によってロボットなどを操作することが可能かもしれません。我々の研究室では、そのような足・脚による操作の可能性を明らかにする研究を行っています。

ヒトの脚の動きでロボット操作

ヒトの脚の動きでロボット操作

ヒトの脚の動作によってロボットなどを操作することの可能性を調査する研究をしました。脚の動きの特徴を調べたところ、ヒトが足を直線状に移動させるつもりであっても、実際の動きは曲線を描くようになる傾向があることを見つけました。また、実験により脚による操作が可能であることを示しました。さらに、脚の動作特性を考慮した直感的操作法を提案しました。

小森雅晴*・宮内悠孝,脚動作による位置操作法と操作時の脚動作特性,設計工学,Vol.53,No.7,(公開日2018年7月5日,早期公開日2018年3月24日),pp.511-526.

ヒトの足の動きでロボット操作

ヒトの足の動きでロボット操作

本研究では、ヒトが足の姿勢を変えることでロボットなどの物体の姿勢を操作できる状況を対象に研究をしました。実験の結果、ヒトが足の傾きを変化させる場合に、意図した足の動きと実際の動きに違いが生じることを示しました。次に、足の動作による操作システムを提案し、それが作業時間、経路精度、主観的操作性において優れていることを示しました。

Masaharu Komori, Tatsuro Terakawa*, Kyota Matsutani, Ikko Yasuda, Posture Operating Method by Foot Posture Change and Characteristics of Foot Motion, IEEE Access, Volume 7 (2019-12-05), 176266-176277.

下肢と上肢は操作性がどの程度ちがうか

下肢と上肢は操作性がどの程度ちがうか

ロボットや機械を直感的に操作する方法として、身体の動きを利用したインターフェースがありますが、下肢は上肢と比較してどの程度の操作性があるのでしょうか。本研究では、仮想空間内で仮想物体の6自由度操作が可能なシステムを作り、実験を行いました。この結果、下肢は6自由度操作が可能であるが、上肢に比べて作業速度で約79%低下、作業精度で約109%低下、主観評価で約39%低下することがわかりました。

Masaharu Komori, Tatsuro Terakawa*, Ikko Yasuda, Experimental Investigation of Operability in Six-DOF Gesture-Based Operation Using a Lower Limb and Comparison With That in an Upper Limb, IEEE Access, Volume 8 (2020-06-17), 118262-118272.

ヒトの足指の動きでロボット操作

ヒトの足指の動きでロボット操作

足指はさまざまな動きが可能ですので、ロボットなどの操作に用いることが可能かもしれません。本研究では操作の際の足指の動きの特徴を調べるために、ワイヤ変位センサと評価実験システムを提案しました。実験の結果、足指を操作に用いることは可能であること、操作に用いる足指が1本か2本かによって動かしやすさが異なることを示唆する結果を得ました。また、手の指と足指の操作能力の違いを比較しました。

Qiang Yao, Masaharu Komori*, Tatsuro Terakawa, Riku Higashide, Toshiki Watanabe, Experimental evaluation of the flexion and extension movement characteristics of toes in a position operation task and a comparison with fingers, Precision Engineering, Volume 64(2020-07), 288-299, 2020-04-29 (Available online).

脚によるロボット操作の際の筋負担と支援装置

脚によるロボット操作の際の筋負担と支援装置

脚の動きでロボットなどを操作する際に、脚の直線動作を意図しても実際には曲線動作が生じやすい現象があります。本研究では、筋負担がその原因と考えて筋骨格解析を行い、前後方向運動では曲線運動をする方が筋負担が約20%小さくことを示しました。また、操作時には空中に浮かせることとなる脚の筋負担を軽減するための支援装置を開発し、主観的運動強度が40%以上減少できることを確認しました。

Hiroki Kato, Tatsuro Terakawa*, Masaharu Komori, Ikko Yasuda, Analysis of Effect of Motion Path on Leg Muscle Load and Evaluation of Device to Support Leg Motion During Robot Operation by Reducing Muscle Load, IEEE Access, Volume 9 (2021-03-17), 45104-45122.
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